実車考察と工作箇所

1979/08/26 福知山機関区

<実車>

 大学1年生の夏、鉄道研究会の合宿の訪問先である福知山機関区で撮ったDD54の写真です。既に全車廃車になっており、解体されたと言われていただけに、まさか実物を見ることができるとは思っていませんでした。

 機関区の方の説明では、本社には解体したと報告してあり、機関区の判断で残してあるとのことでした。機関区の外れに案内され、そこに鎮座するこの機関車が見えたとき、思わず「うぉー」とうなり声をあげました。今までにない斬新なフォルムを持って、そのオーラを発しているように感じました。

 なんだか見てはいけないものを見せてもらっているようで、写真を撮ることを躊躇い、撮影枚数が数枚なのは、今になってはとても残念です。

 調べると、33号機を含む最後の4両が廃車になったのが1978年12月ですので、既に9ヶ月近くが経っている状態な訳です。ワイパーが外され、雨の跡もありますが、比較的きれいな状態でした。

 機関区の方に、33号機は20系客車も牽引した車輌で元空気溜引き通しのコックの説明を受けたように記憶しています。

<模型>

 製品を見渡すといくつか、よく出来たボディだけに、アンバランスなところが目立ちます。まずは、側面の小窓が黒く塗装されていること、室内が見えないようにする配慮でしょうか。気になると、なんだかチープな模型にみえかねません。下まわりは連結器まわりでしょうか、胴受けまわりが黒塗装で誤魔感が拭えません。
 手すり類は真鍮線に塗装されているようで、径も細いのでとても良い感じです。

 模型も唯一見たことのある33号機とします。正確には造形村の6次型とは砂箱の形状が異なっており、拘れば5次型の下まわりと組み合わせるべきでしょう。
 さすがには、ニコイチまではしませんが、「鉄道車輌ガイドvol.1 DD54(ネコ・パブリッシング)」「RM MODELS 204(ネコ・パブリッシング)」をも参考にして、以下の工作を追加することにしました。

○上まわり
 付属ワイパーがあまりに貧弱なのでエコーモデルパーツに交換
 機関区札もだるまやのものを取付
 側面の窓が黒塗りなのを透明化
 窓から見える範囲の室内をそれらしく工作と塗装
 屋根上に「架線注意」の表示

○下まわり
 スカートの一部を切断して胴受けを新調し、エアーホース等を別パーツに交換
 中間台車のスピードメーターケーブルを取付
 SGの菊型ハンドルを別パーツに交換

 最後にウエザーリングですが、屋根中央の排気付近を中心にススをに汚れた感じを表現したいところです。側面の大きなエアーフィルターは墨入れが必要ですね。